女声の出し方|男性が女性らしい声を出すための、はじめての練習手順

見た目は、女の子になれた。

でも、口を開いたとたんに、「男の声」。

外で、店員さんに話しかけられたら。
友だちと、通話をすることになったら。

声は、女装で、最後に残る壁です。

でも、声も、練習で変えられます。
のどは、筋肉で動いています。筋肉は、きたえれば、動かし方を覚えます。

目次
  1. 先に、知っておいてほしいこと
  2. 声が、男性的に聞こえる理由
  3. なぜ、響きがちがうのか
  4. 練習の、全体の流れ
  5. ①のどを、あたためる
  6. ②裏声を、出す
  7. 出し方
  8. 練習
  9. ③のどぼとけを、上げる
  10. のどぼとけの動きを、感じる
  11. 上げたまま、止める
  12. 別のやり方
  13. ④裏声と地声を、まぜる
  14. 練習
  15. 「が行」を、使う
  16. ⑤息を、まぜる
  17. ⑥話す練習
  18. 録音して、聞く
  19. 毎日の、練習メニュー(10分)
  20. のどを、守る
  21. 練習する場所
  22. 本で、学ぶ
  23. 声が、まだ出せないうちは
  24. よくある質問
  25. 声が、もともと低い。それでも、できる?
  26. どのくらいで、出せるようになる?
  27. 手術で、声を高くする方法もある?
  28. もとの声が、出なくなることはある?
  29. まとめ

先に、知っておいてほしいこと

女声は、すぐには出ません

見た目は、その日に変えられます。でも、声は、何か月もの練習が必要です。
1日10分を、毎日。あせらず、続けましょう。

のどが痛くなったら、その日は、やめる。
むりに続けると、声がかれて、もとの声まで出にくくなります。

案内役

練習すれば、だれでも女の子の声になれる?

案内役

「完全に女性の声」になれるかは、人によります。でも、「男性だと分かりにくい、やわらかい声」には、多くの人が近づけますよ

声が、男性的に聞こえる理由

男性の声と、女性の声のちがいは、「高さ」だけでは、ありません。

要素男性の声女性の声
高さ低い(100〜150Hzくらい)高い(200〜250Hzくらい)
響き胸で響く。太く、こもる口や鼻のあたりで響く。明るく、細い
息少ない。かたい声多い。やわらかい声
話し方平ら。語尾が下がる抑揚がある。語尾が上がる

いちばん大事なのは、「響き」です。

高さだけを上げても、響きが男性のままだと、「高い声の男の人」に聞こえます。
逆に、高さがそれほど高くなくても、響きが明るければ、「声の低い女の人」に聞こえます。

なぜ、響きがちがうのか

思春期に、男性ののどは、大きく成長します。

  • 声帯(声を出すひだ)が、長く、厚くなる → 声が、低くなる
  • のどの空間が、広く、長くなる → 響きが、太く、暗くなる

声帯の長さは、変えられません。
でも、のどの空間の広さは、のどの筋肉の使い方で、せまくできます。

「のどぼとけを、上に上げる」。これが、女声の練習の中心です。

練習の、全体の流れ

段階身につけること目安の期間
①のどを、あたためる毎回
②裏声を、出す1〜2週間
③のどぼとけを、上げる2週間〜1か月
④裏声と地声を、まぜる1〜3か月
⑤息を、まぜる続けて
⑥話す練習続けて

(期間は、人によって、大きくちがいます)

①のどを、あたためる

練習の前に、必ず。

  1. 水を、ひと口飲む のどが、乾いていると、傷めやすい
  2. 首と肩を、ゆっくり回す 力を、抜く
  3. あくびを、する のどが、開く感覚をつかむ
  4. くちびるを、ぶるぶるふるわせる(リップロール) 10秒×3回
  5. ハミング(口を閉じて、「んー」) 低い所から、高い所へ

②裏声を、出す

裏声は、女声の「もと」になる声です。

出し方

  • 「ホー」と、ふくろうの鳴きまねをする
  • アニメのキャラクターのまねで、「キャー」と、高い声を出す
  • 遠くの人を、「おーい」と、高い声で呼ぶ

ひっくり返った、細い、弱い声。それが、裏声です。

練習

  1. 裏声で、「あー」と、5秒のばす
  2. 裏声で、「あいうえお」
  3. 裏声のまま、少しずつ、低くしていく(どこまで、裏声で下がれるか)

はじめは、弱々しい声で、かまいません。

③のどぼとけを、上げる

ここが、いちばん大事で、いちばんむずかしい所です。

のどぼとけの動きを、感じる

  1. のどぼとけに、指を軽く当てる
  2. つばを、飲みこむ
  3. のどぼとけが、上に、くっと上がるのが、分かる

これが、「上がった状態」です。

上げたまま、止める

  1. つばを、飲みこむ
  2. 上がった所で、止める(はじめは、1秒も止まらない)
  3. その状態で、「あ」と、小さく声を出す

子どものような、細くて、明るい声が出れば、成功です。

別のやり方

  • 高い声で、「い」と言う のどぼとけが、自然に上がる
  • あくびの逆 あくびは、のどぼとけが下がる。その反対に、のどを「せまく、上に」
  • 赤ちゃんや、子どもの声まね

力を、入れすぎない

首に、すじが立つ。あごが、前に出る。のどが、しまって苦しい。
これは、力の入れすぎです。いったんやめて、首を回しましょう。

④裏声と地声を、まぜる

裏声だけだと、弱く、不自然な声になります。
地声(ふだんの声)の「芯」を、少しまぜて、しっかりした、高い声を作ります。

練習

  1. のどぼとけを、上げる
  2. 裏声で、「あー」
  3. そのまま、少しずつ、声を強くしていく
  4. 裏声と地声の、あいだの声を探す

「ミックスボイス」と呼ばれる声です。
見つかるまで、時間がかかります。あせらずに。

「が行」を、使う

「が、ぎ、ぐ、げ、ご」を、高い声で言うと、声に芯が入りやすくなります。

⑤息を、まぜる

女性の声は、男性の声より、息の音が多くまざっています。

  • ささやき声で、話してみる
  • そこに、少しずつ、声を足していく
  • 「息7、声3」くらいから、「息3、声7」くらいへ

息をまぜると、声がやわらかくなり、男性的なかたさが消えます。
息が多すぎると、聞き取りにくくなるので、ほどほどに。

⑥話す練習

出せるようになった声で、ことばを話します。

  1. 「おはよう」「ありがとう」など、短いあいさつ
  2. 自分の名前
  3. 短い文(「今日は、いい天気ですね」)
  4. 本や、ニュースの文を、読み上げる
  5. ひとりごとで、練習する

話し方のコツは、下の記事にまとめました。

あわせて読む女性らしい話し方|抑揚・語尾・速さ・ことば選びで、声の印象を変える

録音して、聞く

自分の声は、自分では、正しく聞こえていません。

頭の骨を通して聞いている声と、ほかの人に聞こえている声は、ちがいます。

練習のたびに、スマホで録音して、聞き返しましょう。

  • 高さは、どうか
  • 響きは、明るいか、こもっているか
  • 不自然な力みは、ないか

最初は、自分の声を聞くのが、恥ずかしいものです。でも、これが、いちばんの上達の近道です。

あわせて読む女声の練習に使う録音アプリと道具|スマホだけで始める、声の確認のしかた

毎日の、練習メニュー(10分)

時間やること
1分水を飲む。首を回す。リップロール
2分裏声で、「あー」「あいうえお」
3分のどぼとけを上げて、「あ」「い」
2分まぜた声で、あいさつ・短い文
2分録音して、聞く

毎日、少しずつが、いちばん効きます。
週に1回、1時間やるより、毎日10分。

のどを、守る

  • 練習は、1回15分まで。長くても、30分
  • 痛い・かすれると感じたら、その日はやめる
  • 水を、こまめに飲む
  • 乾燥した部屋では、やらない。加湿する
  • タバコ・お酒は、のどを傷める
  • かぜのとき、のどが痛いときは、休む
  • 大きな声を、出す必要はない。小さな声で、練習する

声のかすれが、2週間以上続くときは、耳鼻咽喉科を受診してください。

練習する場所

家族がいると、声の練習は、しにくいものです。

  • お風呂 響くので、聞き取りやすい。湿気で、のどにもやさしい
  • 車の中
  • カラオケボックス(1人で)
  • ふとんを、かぶって
  • 小さな声で(女声は、大きな声でなくても、練習できる)

本で、学ぶ

声の出し方は、文章だけでは、伝わりにくい所があります。
くわしく学びたい人は、当サイトの運営者が書いた本も、参考にしてください。

PR女の子の声で歌おう!(下川孝幸 著)

女の子の声で歌おう!(下川孝幸 著)

※2012年発売の本です。発売から10年以上がたち、現在は出版社で品切れ(重版未定)となっています。

声が、まだ出せないうちは

練習中でも、女装は、楽しめます。

  • 声を出さなくてもいい場面を選ぶ(セルフレジ、ネットで予約)
  • うなずく・指さす・会釈で、伝える
  • 小さな声で、短く。「はい」「これ、ください」
  • マスクをしていると、口もとが見えないので、小さな声でも、不自然に見えにくい
あわせて読むマスク・メガネを使った女装メイク|顔の下半分を隠して、目元だけで仕上げる

よくある質問

声が、もともと低い。それでも、できる?

できます。
低い声の女性も、います。高さより、響きと、話し方を、女性らしくすることを目指しましょう。

どのくらいで、出せるようになる?

「それらしい声が、一瞬出る」までは、数週間。
「会話で、ずっと保てる」までは、数か月〜1年以上かかる人が、多いようです。

手術で、声を高くする方法もある?

声帯の手術で、声を高くする方法が、あります。
ただし、手術にはリスクがあり、響きや話し方までは、変わりません。

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もとの声が、出なくなることはある?

正しく練習すれば、もとの声は、そのまま出せます。
のどを痛める練習(むりな大声、長時間)は、しないでください。

まとめ

  • 女声は、高さより、響きが大事
  • のどぼとけを上げて、のどの空間をせまくする
  • 裏声→のどぼとけ→まぜる→息→話す、の順に
  • 録音して、聞き返す
  • 毎日10分。痛くなったら、やめる
  • 声が出せないうちは、声を使わない方法で
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