浴衣・着物の女装|男性の体型を補整して、きれいに着るコツ
夏祭り。花火。からん、ころん、と下駄の音。
浴衣を着た女の子を見て、「いいなあ」と思ったことは、ありませんか。
実は、和服は、洋服よりも、男性が着やすい服です。
洋服は、胸とくびれがある体に合わせて作られています。
でも、和服は、凹凸のない、まっすぐな体のほうが、きれいに着られるのです。
目次
和服が、男性に向いている理由
| 和服のつくり | 男性にとって良い所 |
|---|---|
| 体の線を出さない、まっすぐな形 | 胸がなくても、くびれがなくても、きれいに着られる |
| 女性は、タオルで体の凹凸を「うめて」着る | 男性は、もともと凹凸がない |
| えりが、首もとまである | 胸もとが見えない |
| すそが、くるぶしまである | 脚が、全部隠れる |
| そでが、長い | 腕が隠れる |
| 帯で、ウエストの位置が上がる | 脚が長く見える |
女の人が、わざわざタオルを巻いて、体をまっすぐにするの?
そうです。和服は「寸胴(ずんどう)」がいちばんきれいと言われます。男性の体は、最初からそれに近いんですよ
浴衣と着物の、ちがい
| 浴衣 | 着物 | |
|---|---|---|
| 季節 | 夏 | 1年じゅう(生地で変わる) |
| 下に着る物 | 肌着だけ | 肌着+長じゅばん(えりつきの下着) |
| 帯 | 半幅帯(細い帯)。かんたん | 名古屋帯・袋帯。むずかしい |
| 足もと | 素足に下駄 | 足袋にぞうり |
| 着やすさ | ◎ はじめての人向け | △ 練習が必要 |
はじめは、浴衣から。
帯と下駄がセットになった物なら、それだけで着られます。
サイズの見方
和服のサイズは、洋服とは、見る所がちがいます。
| 見る所 | どこの長さ | 目安 |
|---|---|---|
| 身丈(みたけ) | えりから、すそまで | 自分の身長と、同じくらい |
| 裄(ゆき) | 首のうしろの真ん中から、手首まで | 腕を、ななめ45度に下げて測る |
| 身幅 | 体に巻きつける布の幅 | ヒップで選ぶ |
身丈が、いちばん大事
女性用の浴衣は、腰の所で布を折り上げて着ます(これを「おはしょり」と言います)。
そのため、身長と同じくらいの身丈が必要です。
ふつうの女性用(フリーサイズ)は、身丈163cm前後。身長が170cmをこえる人には、短すぎます。
身長が高い人は
- 「トールサイズ」「TL」「高身長」と書かれた浴衣を探す
- 身丈が170cm以上ある物を選ぶ
- どうしても足りないときは、おはしょりを作らずに着る(男性の着方と同じ。丈は合う)
裄(そでの長さ)
そでが短いと、手首が大きく出て、男性らしい腕が見えてしまいます。
手首の骨が、隠れるくらいの長さを。
柄と色の選び方
| 選び方 | 見え方 |
|---|---|
| 大きな柄 | 体の大きさが、目立たなくなる。背が高い人に合う |
| 小さな柄 | 体が、大きく見えやすい |
| 紺・黒・濃い色の地 | 引きしまって見える |
| 白・うすい色の地 | ふくらんで見える。下着が透けやすい |
背が高い人、肩幅が広い人は、濃い色の地に、大きな花柄を選ぶと、すっきり見えます。
補整:男性は、ここだけ足す
女性は、ウエストのくびれをタオルでうめます。
男性は、くびれがないので、そこは要りません。
足すのは、次の2か所です。
1.胸の上(鎖骨の下)
男性は、鎖骨の下がへこんでいます。
ここに、うすくたたんだタオルを当てると、胸もとがふっくらして、えりがきれいに重なります。
和装用のブラや、スポーツブラの中に、うすいパッドを入れてもかまいません。
洋服のときのような、大きな胸は作りません。和服は、胸が平らなほうが、きれいです。
2.おしりの上(腰のくぼみ)
腰のうしろのくぼみに、タオルを当てます。
帯が、下がってくるのを防ぎます。
肩は、どうする?
肩幅は、補整では変えられません。
えりを、うしろに引いて着る(えりを抜く)ことで、首が長く、肩がなで肩に見えます。
浴衣の着方の、ポイント
くわしい着つけは、動画を見ながら練習するのがいちばんです。
ここでは、男性が女性用の浴衣を着るときに、気をつける所だけを説明します。
えり合わせは、右が先
自分から見て、右側を先に体に当て、左側を上に重ねます。
(相手から見ると、アルファベットの「y」の形)
逆にすると、亡くなった人の着方になってしまいます。男女とも、同じ向きです。
えりを、抜く
首のうしろと、えりの間に、こぶし1つ分のすき間を作ります。
これが、女性の着方の、いちばんの特ちょうです。
うなじが見えて、首が細く、長く見えます。
帯は、高い位置に
男性は、帯を腰の低い位置にしめます。
女性は、胸のすぐ下、高い位置にしめます。
帯の位置が高いと、脚が長く、女性らしく見えます。
すそは、くるぶしが隠れる長さに
短いと、子どもっぽく見えます。
すそは、少しすぼまるように着ると、すっきりします。
帯は、「作り帯」がかんたん
はじめから、リボンの形ができていて、差しこむだけの帯があります。
自分で結べなくても、きれいな形になります。
髪型と、小物
ウィッグ
和服には、うなじを見せる、まとめ髪がいちばん合います。
- おだんご、夜会巻き風のアップ
- 低い位置で結んだ、ひとつ結び
- ボブのウィッグに、髪飾りをつけるだけでも合う
ウィッグをアップにすると、えり足の地毛が見えやすくなります。
えり足は短く整えるか、最初からアップの形になったウィッグを選びましょう。
小物
- 髪飾り 花のかんざし、つまみ細工
- 巾着(きんちゃく)・かごバッグ
- うちわ・扇子 顔の下半分を、さりげなく隠せる
- 下駄 鼻緒が太く、やわらかい物を。足のサイズは、かかとが少し出るくらいでいい
しぐさ
和服を着たら、動きを小さく。
- 歩幅は、小さく。少し内またに
- 腕を上げるときは、反対の手で、そで口を押さえる
- 座るときは、ひざの裏のあたりをなでてから
- 階段は、すそを少し持ち上げて
洋服より動きが制限されるので、自然と、しとやかに見えます。
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メイク
和服には、すっきりした、上品なメイクが合います。
- 肌は、なめらかに、少し明るめに
- 眉は、細めに、やさしく
- アイメイクは、ひかえめに。目尻に、すっとアイラインを
- リップは、赤か、ローズを、きちんと
暑さ対策
浴衣は、見た目より暑い服です。
- 肌着は、汗を吸う、うすい物を
- 補整のタオルは、最小限に
- 帯の下に、保冷剤を、うすい布でくるんで入れる
- うちわ・扇子を持つ
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着つけを、頼む方法もある
自分で着るのがむずかしければ、着つけをしてくれるお店や、女装サロンを使う方法があります。
浴衣を貸してくれて、着つけとメイクまで、まとめてやってくれる所もあります。
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よくある質問
男性用の浴衣とは、何がちがう?
女性用は、わきの下に開き(身八つ口)があり、そでの下も開いています。丈が長く、おはしょりを作って着ます。
男性用を女性のように着ても、形がちがうので、女性らしくは見えません。
着物も、着てみたい
着物は、長じゅばん、帯、小物と、そろえる物も、覚えることも多くなります。
まずは浴衣で慣れてから、または、着つけのお店で体験してみましょう。
振袖や、はかまは?
成人式の振袖、卒業式のはかまは、写真スタジオで、衣装と着つけをまとめて頼むのが現実的です。
まとめ
- 和服は、凹凸のない体のほうが、きれいに着られる。男性向き
- はじめは、帯と下駄がセットの浴衣から
- 身丈は、身長と同じくらい。背が高い人は、トールサイズを
- 補整は、鎖骨の下と、腰のくぼみだけ
- えりを抜く。帯は、高い位置に
- 髪は、まとめる。動きは、小さく
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